福徳〟の〝福縁〟に結ばれて
旧正月元旦 おこもりの神事
福神祭のご案内
祭典 1月28日(旧正月元旦) 午前1時
おこもり 1月27日(旧暦大晦日) 午後4時30分より受付
福授け 祭典後、抽籤
おこもり特別祈願 おこもり中随時
〝旧正月元旦〟を迎えるに際して、年越しの〝おこもり〟により〝福神〟の大国主大神さまから新玉のトシダマの〝福縁〟をお結びいただきます「福神祭」を、本年は1月28日(旧正月元旦)午前1時より神楽殿にてお仕えいたします。
このお祭りは、お参りの方々が旧正月元旦の前日の大晦日より祭場の神楽殿大広間に〝おこもり〟をして、旧暦元旦を〝福縁〟を結ばれる大国主大神さま-〝だいこくさま〟の御許で迎えるのが慣わしです。古来、大晦日から元旦への年越しには、人々は家や社に〝おこもり〟をして年玉を迎えて新しい年の幸せを祈りました。
〝だいこくさま〟の年始めの清新な神気が活き活きとみちる神楽殿の内におこもりすることにより、より深く〝だいこくさま〟の御懐に抱かれより貴く有り難い〝だいこくさま〟の〝福徳〟の御霊力の御蔭を戴いて〝福縁〟に結んでいただきます。

旧暦元旦の前日の大晦日(本年は1月27日)の夕刻より神楽殿には次々と〝おこもり参拝〟の方々がおこもりをされ、心楽しくおこもりをされる中に、翌、旧暦元旦午前1時よりの「福神祭」では新玉の年にヨミガエリの〝福徳〟の御力をいただき、一層のご加護が祈念されます。
「福神祭」がお仕え終わるや否や、神楽殿内では〝おこもり〟の方々による「紙垂(しで)取り」がはじまります。〝おこもり〟の方々は神楽殿内に張り巡らされた注連縄の紙垂を〝招福円満〟のミシルシにと競ってもらい受けます。この紙垂を竹の先につけて田畑に立て五穀豊穣のお守り、神棚にお祀りして家内安全、商売繁盛などのお守りとして〝福縁〟を祈ります。
続いて、「純金福神御像」などが当籤する「福授け抽籤」が行われ、神楽殿内は興奮と熱気に包まれます。なお、それぞれの当籤には様々の副賞品が添えられます。
他方、神楽殿内では〝おこもり参拝〟の方々それぞれの年始めのお願い事を〝福神〟の大国主大神さまにお執り次ぎする御祈願のお祭りー〝おこもり特別御祈願〟が年越しの夜を徹してお仕えされます。 神楽殿内の受付にてお申込戴きますと、随時、お仕えいたします。
「福神祭」が斎行される午前1時は「子(ね)の刻」であることから、このおこもりは「子(ね)ごもり」とも言われます。「子」とは十二支のはじまりであり、種子が新しい生命を宿して芽吹きはじめることを意味します。このように物事のはじめであり、生きとし生けるものの生命のはじまりである芽出度い縁起の子の刻(午前1時)に、1年間の〝福縁〟の活き活きとした芽吹きが御祈願されます。
古くより民間では、十二支のはじまりのはじまりである「甲子(きのえね)」の日に集い、〝だいこくさま〟ー大国主大神さまをおまつりしておこもりし、五穀豊穣・商売繁盛などを祈る暮らしをいとなんできました。「福神祭」は、こうした〝だいこくさま〟の甲子信仰の伝統の祈り継ぎにより、年始めに大元の神庭におこもりをして〝だいこくさま〟の御蔭に結んでいただくおまつりとして明治45年からお仕えされています。
明治45年は「壬子(みずのえね)」の年で、ことに旧暦元旦が「甲子(きのえね)」の日にあたることから、同日の「子の刻」である午前1時に「甲子臨時大祭」として斎行されたのが「福神祭」のはじまりです。以来、今年で106回目を迎えます。
1年のはじまりにあたり〝はじまりの心〟に立ちかえり、縁起のはじまりの子の刻に〝だいこくさま〟-大国主大神さまより大きな〝福徳〟の御霊力をいただいて〝福縁〟に結ばれる旧正月元旦の「福神祭」に、皆様お揃いでの年越しの〝おこもり〟をお待ち申し上げます。
■旧暦=「太陰暦」-伝統の、暮らしの道しるべ
わが国は明治維新の後の明治5年12月3日、この日を6年1月1日とするいわゆる「旧暦」から「新暦」へと、それまでの暦日の公約営みの基準を変更-改暦をしました。それは、開国により近代国家として舵をきり始めたわが国の政治選択であり、西欧世界との関係上に西欧採用の太陽暦に合わせるものでした。しかしわが国では、それまでの永い間、暮らしのリズムは「旧暦」、すなわち、「月」の満ち欠けを主体とする「太陰太陽暦」(太陽暦は閏月調整に活用)でした。日本人の営みには、今も旧暦に因む生活・行事が営み継がれています。
この「月」の満ち欠けを主体とする暦は、暮らしの基幹をなした生業-とくに農事にはまったく合うもので、今でも農事には旧暦が紐解かれます。つまり、生きとしいけるイノチにとっては「月」の満ち欠け-旧暦による時、季節の移り変わりのリズムが合うのです。本当の季節感は、旧暦にこそあります。このことは、お盆などの「月遅れ」行事とか、新暦により季節外れの長雨とか日照りとか異常気象と言われるものが旧暦を照合してみれば当たり前の気象だと納得されることがしばしばあることでもよく知られます。
また、こうした「月」の満ち欠けを主体とする暮らしからは、幽玄霊妙なる「月」と結ばれた様々な文化も育まれ、日本の心、日本の風土、日本人の生活様式を生み成してきました。
むしろ、旧暦と呼ばれる「太陰太陽暦」は、日本人の暮らしの心、風情・風土によく合ったものです。日本人のイノチが共鳴する旧暦は、日本人として「忘れ物」にしてはならない祖先から戴いた、子孫の幸せのための大切な「宝物」です。